筑前煮レシピ
筑前煮は福岡県北部から西部にかけての旧国名である筑前地方で食べられている料理です。
福岡県では主に元日や元旦などの祝いの席にも出されている伝統の料理ですが、そのレシピが材料を調味料と水で煮るだけなのでとても簡単でご飯のおかずになることから全国の一般家庭でも学校給食でも取り入れられるようになっているのが筑前煮なのです。
ただ語弊があるとすれば、先に言った材料を調味料と水で煮るという部分に本場福岡県と違いがあります。
もちろんこの工程はあるのですが、その前に一つだけ福岡県の筑前煮を再現する場合にはしっかりと行わなければならないことがあります。
実際の福岡県筑前地方で作られている筑前煮のレシピは、材料は油の多い部位の鶏肉とにんじんとごぼうそしてこんにゃくを基本に
れんこんや干ししいたけそしてたけのこなどお好みの野菜類を用意します。
これらの材料を一口大の大きさにきった後に、鶏肉には酒を加えて臭みを消し干ししいたけは水で戻しておいて戻した水は
残しておきそのほかの野菜類は灰汁を抜くために沸騰したお湯で30秒ほど湯通しをする下準備をしておきます。
ここで本場福岡県の筑前煮レシピで重要なポイントなのですが、通常の煮込み料理の多くは一度だし汁を作ってから火を通りにくいものから入れて煮込むという形を取ります。
しかし本場の筑前煮は元々福岡弁ではがめ煮と呼ばれており、がめは福岡県の言葉で寄せ集めるという意味の言葉です。
その言葉の通りに通常だしをとってから火を通りにくいものから入れるという手段をとらずに、
一度大型の鍋を用意して火にかけお好みの油をひいてから鶏肉を炒めて油を出しその油と一緒に一口大にきった野菜類を炒めるという方法を取るのです。
一度すべての材料を炒め合わせるという工程が本場の筑前煮のレシピで重要なポイントであり、
ここが寄せ集めるを意味するがめの真骨頂だといえます。その後は通常の煮物料理と同じくかつおだしと干ししいたけの戻し汁そして醤油と砂糖で甘辛く煮つめて出来上がりです。